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『学びのコモンズ』

  • 3月25日
  • 読了時間: 2分

息長小学校は、米原市が「学校施設長寿命化計画」のもとで取り組む、地域に開かれた学びの場の再生プロジェクトです。私たちはその設計を担当しました。

単なる老朽化対策にとどまらず、これからの教育環境に求められる質を根本から問い直すことを目指しています。安全性・快適性の向上はもちろん、子どもたちが主体的に探究し、仲間とともに学び高めあえる空間、そして異学年交流や地域との交流など多様な学習形態に応える場をつくること。それが本計画の中心にある考え方です。

本計画では、外壁・屋根・設備・内装にいたるまで校舎全体を一から改修します。そのうえで、校舎の中心には芝生とウッドデッキからなる広場を設けました。

1学年1学級へと児童数が減っていく学校において、この広場は学級の枠を越えて他者と交わるための「学びのコモンズ」です。図書館から本を持ち出して読書をする。タブレットを持ち寄ってディスカッションする。芝生に寝転んで空を見上げる。お昼を食べる。遊ぶ。先生に相談する。地域の方と立ち話をする。用途を決めすぎず、子どもたちが自分で過ごし方を見つけられる余白を大切にしました。

朝の会や小さな発表会、異学年の合同授業、屋外での理科・生活科の学習、読書会、音楽や演劇の練習、作品展示、地域の方を招いたものづくりのワークショップ、防災学習、放課後の見守り、季節の行事など、さまざまな場面がここで重なりながら展開されることを想像しています。

天気のよい日には教室の延長として。行事の日には学校の顔として。日常の中では、偶然の出会いを生む場として。

人口が減る時代だからこそ、一人ひとりが孤立せず、誰かの気配の中で育つことが大切になる。私たちはこの広場を、子ども・先生・地域の方がゆるやかにつながり、学校そのものが地域にひらかれた居場所となるための核として構想しました。

設計期間:2年

竣工予定:令和11年


 
 
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